東南アジアの⾷に関するコラム

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欧州、米国におけるアジア料理

2023.06.14
2023年10号コラム
若い頃より、私は外国の放浪が好きで、数年間ごとに欧州、米国、アジアのあちらこちらで仕事しては、その国にある各国料理を食べ歩いてきた。したがって、一時期住んだことのあるロンドンや、パリなどの中華街には良く足を運んだので、今でもそこで楽しんだ中華料理の味と匂いがなつかしく思いだされる。欧州でも、米国でも、アジアの料理を提供する中華街などは、一種独特の雰囲気があり、その国の独自の料理よりも、むしろその国の独自性が垣間見られる。
欧州、米国におけるアジア料理

米国は、約6年間デンバーという都市に住んでいたが、ここには米国でも珍しく中華街がない。(注:中華街というのを、横浜のように中華門があり軒並み中華レストランが並ぶと考えた場合。)デンバーには、わりかし広い範囲で、中華レストラン(というよりベトナムレストランに近い)が点在する。中でも、一番通ったのは、海外にまで名前が轟いている日本料理屋「ドーモ・レストラン」だ。なぜ、そこに行くかというと、メニューが常に変わっているからだ。通常通り日本料理はあるが、ある時はミャンマー料理が出たり、またタイ料理が出たり、店主の気分次第で様々な国の料理が食べられる。
それもその筈、このレストランに併設している「合気道の道場」の道場主が、レストランの店主を兼ねており、合気道の講師として、世界中を旅している。その手土産として、訪問先の調味料やら食材を買い込んできて、様々な料理が常に提供される。私が、世界中を旅して色々な料理の味を学んできたが、この店主の足元にも及ばない。この店主は、日本料理についても、料理本を出版し、絶えず料理を研究してきた。世界中の料理の提供は、この店主に全く脱帽するので、私ができるのは、どんなに頑張っても「珈琲」の世界で輝きを放つことぐらいかと思っている。