東南アジアの⾷に関するコラム



ゴージャスな夜景と食事、別天地「香港」の再興は如何?
2023.08.06
2023年47号コラム
私が若い頃、この世で「天国」に一番近い国はニュージーランドと言われ、結構あこがれていた方も多いと思う。私はそれを否定するつもりは毛頭ないが、この世の「天国」、即ち「別天地」は人によってかなり違う世界なのかもしれない。畢竟、どんな人にとっても、ここはこの世の「別天地」だと思える場所は決してないと思っている。
果たして「香港」については、どうだろうか。中国に返還される前は、日本人にとって、もっとも近場な観光地であり、安価な金額で行くことの出来る「香港」は、食、買物、夜景、観光、安全性など全ての点において、申し分ない観光の都市として、この世の「別天地」であった。しかし、今は余り香港に観光で行ってきましたという日本人が少ないのは事実だ。しかも、その逆転現象が起きていて、訪日観光客としての香港人観光客、所謂インバウンドが年々増加してきており、コロナ禍前の2019年(年間)の訪日香港人は229万700人までになっている。
日本人にとって、香港が「別天地」として、あこがれの地だった頃、私も何度かこの地を訪れ、朝は「飲茶」に始まり、夜は「上海蟹」を食べるような美食三昧の旅を繰り返していた。まだ、2020年3月に「コロナ禍」により営業を停止した「ジャンボキングダム(珍宝王国)」が、深湾の水上に浮かぶ「竜宮城」如く光を煌々と放ち、中華料理の水上レストランとして華々しく営業していた頃である。私の世代の方なら、この水上レストランでフカヒレに舌鼓を打った方は多いと思われるが、それほど香港は美しい夜景を持つ、美食の都市として、当時の日本人はあこがれていた。
日本人にとって、香港が「別天地」として、あこがれの地だった頃、私も何度かこの地を訪れ、朝は「飲茶」に始まり、夜は「上海蟹」を食べるような美食三昧の旅を繰り返していた。まだ、2020年3月に「コロナ禍」により営業を停止した「ジャンボキングダム(珍宝王国)」が、深湾の水上に浮かぶ「竜宮城」如く光を煌々と放ち、中華料理の水上レストランとして華々しく営業していた頃である。私の世代の方なら、この水上レストランでフカヒレに舌鼓を打った方は多いと思われるが、それほど香港は美しい夜景を持つ、美食の都市として、当時の日本人はあこがれていた。
香港の夜景の美しさは今でも消えることはないが、美しい夜景を見るだけなら、世界中至るところにあり、北海道の函館や小樽の夜景などは決して見劣りしないと思う。それでは、香港の観光の目玉は何か、まさか逆輸入された「日本料理」でもないだろう?私としては、香港人が再び香港料理に尊厳を持って、今一度香港でしか味わえない「中華料理の醍醐味」を味あわせていただけるような、別天地としての「香港」の再興を願うのみである。