東南アジアの⾷に関するコラム



「珈琲道」は一瞬でも人生を彩ることが可能か
2023.06.07
2023年7号コラム
「~道」というものは、通常多くの人が長い年月をかけて鍛錬、修練することによって確立されていくものだろう。仮に私が今「珈琲道」を提唱しても、多くの人に認知されるまでには長い時間を要する。が、誰にでも喜んでもらえる珈琲本来の味が容易にわかるようになるなら、「珈琲道」を極めることも有意義かもしれない。
残念ながら、今ところ、「珈琲道」は私の戯言に過ぎず、未だ確立するに至っていない。(注:ここで指南役となるのは、世間で一般に言われる「バリスタ」とは別ものだと考えています。)自分好みの珈琲の味は自分自身で見出す他ないが、私は「珈琲道」を究めた者とは言えないが、皆さんが自分の味を見つけ出すヒントらしきものなら提案できるかもしれない。
一般的に、珈琲の味の評価に使われる言葉は、アシディティー(酸味)、アロマ(芳香)、ボディ(コク)、フレーバー(味、風味)である。これに珈琲豆の生産から出荷までの製造工程の良し悪し、天候、風土などの様々な要素が加わり、珈琲豆の多様な味わいが生まれる。また、この珈琲豆を、どう「料理」するか、すなわち焙煎(ロースト)、粉砕(ミル)、抽出(ドリップなど)するか、また、喫飲者自身が、ミルクや砂糖、最近ではシナモン、キャラメルなどを好みに応じて投入し、大きな味の変化が楽しんでいる。また、更に言えば、珈琲豆の保存方法から、関連器具の種類、更にどこで飲むかという環境まで考慮すると、珈琲の味わいには無限の多様性が秘められている。従って、同じ珈琲豆であっても、一期一会の気持ちで向き合えば、限りなく深い味わいが得られるのは当然ことだ。
他方、多くの人は、極めて気楽に珈琲を嗜んでおり、これほど気構える必要もなく、例えば、毎朝起床した後、寝ぼけ頭を少しでも覚醒させてくれりゃいいさと極めて珈琲の味に無頓着であろう。ましてや、珈琲の味などあまり気にせず、「美味しければ良いさ」とさえ思っている人も多いだろう。が、どんな場合にもご自分に合う珈琲の味はいかなるものか、知っていて損はない筈である。
残念ながら、今ところ、「珈琲道」は私の戯言に過ぎず、未だ確立するに至っていない。(注:ここで指南役となるのは、世間で一般に言われる「バリスタ」とは別ものだと考えています。)自分好みの珈琲の味は自分自身で見出す他ないが、私は「珈琲道」を究めた者とは言えないが、皆さんが自分の味を見つけ出すヒントらしきものなら提案できるかもしれない。
一般的に、珈琲の味の評価に使われる言葉は、アシディティー(酸味)、アロマ(芳香)、ボディ(コク)、フレーバー(味、風味)である。これに珈琲豆の生産から出荷までの製造工程の良し悪し、天候、風土などの様々な要素が加わり、珈琲豆の多様な味わいが生まれる。また、この珈琲豆を、どう「料理」するか、すなわち焙煎(ロースト)、粉砕(ミル)、抽出(ドリップなど)するか、また、喫飲者自身が、ミルクや砂糖、最近ではシナモン、キャラメルなどを好みに応じて投入し、大きな味の変化が楽しんでいる。また、更に言えば、珈琲豆の保存方法から、関連器具の種類、更にどこで飲むかという環境まで考慮すると、珈琲の味わいには無限の多様性が秘められている。従って、同じ珈琲豆であっても、一期一会の気持ちで向き合えば、限りなく深い味わいが得られるのは当然ことだ。
他方、多くの人は、極めて気楽に珈琲を嗜んでおり、これほど気構える必要もなく、例えば、毎朝起床した後、寝ぼけ頭を少しでも覚醒させてくれりゃいいさと極めて珈琲の味に無頓着であろう。ましてや、珈琲の味などあまり気にせず、「美味しければ良いさ」とさえ思っている人も多いだろう。が、どんな場合にもご自分に合う珈琲の味はいかなるものか、知っていて損はない筈である。
さて、ここで私の経験から、以下のヒントを提案したい。
珈琲の特有の「苦味」は、原産豆本来の質と焙煎(ロースト)の状況との掛け合わせでだいぶ変化する。浅煎りか、深煎りかによっても大きく異なる。ちょっと前までは、日本では大方ブラジル産の珈琲豆を深煎りして飲むことが主流だった。しかし、最近では北欧を発祥とする浅煎りのものが大分好まれるようになってきた。紛砕(ミル)の程度と濾過する方法で、お湯が珈琲の粉を濾過する時間に差が生じ、「湯」が珈琲の成分に含まれる「酸味」などを拾う度合いに影響を及ぼす。
また、「香り」が強い珈琲は、飲む場所の雰囲気次第で気分を盛り上げてくれる。珈琲店で焙煎珈琲の良い香りが店内に満たされるような場合に、人は喫飲する前から脳を刺激されていることに気づかされる筈。また、珈琲の「コク」は、ゆったりした余裕のある時間で、珈琲を存分に味わい、喫飲後の余韻に浸る環境だけでも、十分に引き出すことは可能。
珈琲の特有の「苦味」は、原産豆本来の質と焙煎(ロースト)の状況との掛け合わせでだいぶ変化する。浅煎りか、深煎りかによっても大きく異なる。ちょっと前までは、日本では大方ブラジル産の珈琲豆を深煎りして飲むことが主流だった。しかし、最近では北欧を発祥とする浅煎りのものが大分好まれるようになってきた。紛砕(ミル)の程度と濾過する方法で、お湯が珈琲の粉を濾過する時間に差が生じ、「湯」が珈琲の成分に含まれる「酸味」などを拾う度合いに影響を及ぼす。
また、「香り」が強い珈琲は、飲む場所の雰囲気次第で気分を盛り上げてくれる。珈琲店で焙煎珈琲の良い香りが店内に満たされるような場合に、人は喫飲する前から脳を刺激されていることに気づかされる筈。また、珈琲の「コク」は、ゆったりした余裕のある時間で、珈琲を存分に味わい、喫飲後の余韻に浸る環境だけでも、十分に引き出すことは可能。
上記のことから、結論として次のことが言える。
珈琲の「甘味」と「酸味」は、個人の嗜好の度合いなので、これは珈琲の種類を選び選好する必要があり、これを極めるには多少時間を要する。そして「苦味」は、原産の珈琲豆の持つ質と焙煎とドリップの掛け合わせ次第。そして更に、「香り」と「コク」を味わうには、飲む場所と時機を合わせて考慮する以外には手だてはない。珈琲の味わいは奥行きが深く、研究すればするほど深みにはまる。この深みにはまらず、ご自分に合う珈琲が見つかれば、世界にある数千種類の珈琲を全部制覇しなくても済む。それでも、果敢に自分で自分に合う珈琲を探し出すまで、多くの珈琲に挑み続ける所作は、畢竟、珈琲を飲むこと自体が「一生を通じての楽しみ」となり得るだろう。
多くの人が珈琲を愛飲することで、これまで以上に「優雅」な時間を過ごされることを心から願う。
珈琲の「甘味」と「酸味」は、個人の嗜好の度合いなので、これは珈琲の種類を選び選好する必要があり、これを極めるには多少時間を要する。そして「苦味」は、原産の珈琲豆の持つ質と焙煎とドリップの掛け合わせ次第。そして更に、「香り」と「コク」を味わうには、飲む場所と時機を合わせて考慮する以外には手だてはない。珈琲の味わいは奥行きが深く、研究すればするほど深みにはまる。この深みにはまらず、ご自分に合う珈琲が見つかれば、世界にある数千種類の珈琲を全部制覇しなくても済む。それでも、果敢に自分で自分に合う珈琲を探し出すまで、多くの珈琲に挑み続ける所作は、畢竟、珈琲を飲むこと自体が「一生を通じての楽しみ」となり得るだろう。
多くの人が珈琲を愛飲することで、これまで以上に「優雅」な時間を過ごされることを心から願う。